皆さんこんにちは
培養室の山本です
今日は体外受精の歴史について
お話ししたいと思います
体外受精で初めて産まれた子供は
イギリスのルイーズブラウンさんです
それが1978年の出来事
今から39年前の話ですね
このルイーズさんは培養士の間では
知らない人はいないくらい有名な方で
培養士が勉強する教科書にもしっかり名前が載っています
ルイーズブラウンさんは今で言う
「一般体外受精法」で生まれています
現在とやり方は同じであり、当時からこの方法は確立されていたものなんですね
ちなみに、ルイーズさんを産んだレスリーブラウンさんは
2人目も体外受精で産んでいます
さて、当時実際に初の体外受精の妊娠に携わったのは
エドワーズ教授という方ですが
2010年にノーベル生理学賞・医学賞を受賞しています
なぜ受賞が1978年から32年もかかったのか?
これは体外受精で生まれたルイーズさんが自然に妊娠して
健康な子供を産むことができたからであるといわれています
その3年後の2013年
エドワーズ教授はお亡くなりになりました
ちなみに
顕微授精(ICSI)による妊娠・出産は
1992年にベルギーではじめて成功しています
顕微授精の導入により男性不妊の患者さんは飛躍的に
受精率が向上することとなりました
今ある技術はいずれも安定的なものですが
一つ一つの技術は先人たちの地道な積み重ねの
賜物といえるのではないでしょうか
今後作られていく体外受精の歴史の中には
遺伝解析やiPS細胞にスポットが
当たっていく事となるのではないかと思われます