うめだファティリティークリニック
培養士の山本です
このブログは当初
「培養のことを主に書いて、その合間にクリニックの取り組みも書けたらいいな」
くらいの気持ちで始めたものですが
気が付けば逆転してクリニックの取り組みばかり書いて
培養のこと全然書いてませんね(ニーズがあるかは別にして…)
さて、反省(?)もしたところで今日は培養のこと
「初期胚」について書こうと思います
体外での卵の成長をざーーっくり書かせていただくと
0日目 卵子
(体外へ出たばかりの状態)
↓
1日目 受精卵
(精子と受精した状態・まだ細胞分裂していない)
↓
3日目 初期胚
(細胞分裂中・グレードはつけれるがまだ最終形態ではない)
↓
5日目 胚盤胞
(胚が最も成長した状態)
このような感じです
かなりざっくりですが
胚盤胞が着床直前の状態で
初期胚はその胚盤胞のさらに前の段階です
初期胚移植は胚盤胞移植よりも妊娠率は低いですが
初期胚移植は胚盤胞移植よりも中止率も低いです
(胚盤胞になれるのは受精卵の半分にも満たないくらいです)
それぞれメリット・デメリットがありますね
患者さんからもよく「いつ移植するのがいいんですか?」
とご質問を受けますが
当院の場合、卵の数が多ければ・年齢が若ければ
胚盤胞移植へトライすることが多いです
凍結の話となれば初期胚で1個凍結して
残りを胚盤胞凍結へトライする提案が多いです
数が少ない・高齢である場合は
移植中止を避けるため
初期胚での移植・凍結が多くなります
もちろん既往歴やご希望も考慮して決まりますので
周期ごとに医師の診察にて決定することとなります
移植・凍結についてご不明な点は診察時に医師までご質問ください