うめだファティリティークリニック
培養士の山本です
最初はこのブログは週に一回更新にしていたのですが
そうすると時事ネタがたまっていく「ネタの渋滞」が起こってしまったので
最近毎日更新に切り替えてみました
忙殺されるか書くことがなくなったら自動的に更新頻度が下がります
さてだいぶ前に初めて体外受精で生まれた子供のお話を掲載しましたが
今日はその当時から変わっていない方法である
「一般体外受精法」
についてお話しいたします
(ブログ開設からしばらく経つので今さら感がありますが思いついたので…)
受精そのものについては別途詳しく書こうと思いますが
簡単に言えば受精とは精子と卵子が出合い
遺伝子の融合が起こる事です
それを自然に近い形で起こる事を期待する方法が
一般体外受精法です
手法としてはいたって簡単で
培養液の入ったシャーレに
卵子と精子を入れておき一晩置いておきます
全ての精子が卵子まで到達できるかといえば
そういうわけでもありません
卵子の周りには卵丘細胞と呼ばれる
ネバネバしたものがついており
精子が卵子まで向かっていくのを邪魔しています
元気のない精子はこの段階で脱落していくわけです
元気に卵子までたどり着いて
精子が卵子の中にうまく入っていき
遺伝子がうまく融合できれば
翌日朝「正常受精」という結果が出ます
一般体外受精のメリットとは
①歴史が長いので信頼があります
②自然に近い方法で
③顕微授精に比べ人の手が加わっていません
④費用も顕微授精に比べ安いです
逆にデメリットといえば
①精子の所見が悪いと選択できず
悪い精子で無理にやると受精率に影響が出てしまいます
②精子がよくても原因がわからないまま
受精しないことが時折あります
受精率はクリニックさんにもよりますが
当院の場合ですと顕微授精とほぼ同じです