うめだファティリティークリニック

培養士の山本です

 

 

胚培養中の患者様より「胚盤胞になりそうですか?」というご質問をよくお受けします

もしかしたら以前も似た内容を書いたことがあるかもしれませんが

 

 

ヒト胚で技術的にも倫理的にもクリアできて100%(もしくはそれに近い確率で)

胚盤胞になるかどうか予測するというのは

私の知る限りでは出来ません

 

 

経験上での話となりますが

発育が止まった胚、つまり24時間にわたり細胞数が変化しなかったと判定された胚でも

ごくまれに凍結可能な胚盤胞になることがあります

一度発育停止したからと言って

「絶対にならない」とは言えないのです

 

 

その逆に

4日目の段階で桑実胚まで育ってあと一歩で胚盤胞という胚でも

そのまま腔が開くことなく発育が停止する場合もあります

4日目までたとえ非常にきれいな胚であっても

その後胚盤胞に「絶対になる」とも言えないのです

 

 

それくらい胚盤胞になることを予想するというのは難しいものと思います

 

 

では前者のように絶対にならないと言えないのであれば

どのような胚でもたとえ発育が止まった胚でも

培養をし続けたほうが良いのか

と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが

 

絶対にならないとは言えないとしても、可能性として非常に低いという点と

当院の場合は3日目を過ぎると培養料金が別途かかる点を考慮すると

培養が停止した胚のみの場合であれば

医師へ相談の上培養を終了するケースが多いです

 

ご希望があれば発育停止した胚の培養を続けること自体は可能は可能です