うめだファティリティークリニック
培養士の山本です
季節問わず移送のご連絡はよくいただきますが
特に春は多いように思いますので
今日は移送について書こうと思います
移送のお話の前にお伝えしておきたいのは
移送するには多くの場合患者様ご自身にも手間と費用が掛かります
移送が本当に必要かどうか
実際に移送する前に検討しておきましょう
胚の場合は今通っているクリニックで移植したほうが手間も費用も節約できる場合があります
精子の場合は新鮮精液で再度採ることが容易なのであれば
次のクリニックで凍結しなおした方が手間や費用が抑えられる場合もあります
移送元や移送先のクリニックに問い合わせて移送する場合はどのようなコストがかかるのか
一度確認してみましょう
諸々の条件を加味して移送することが決まったら
まずは移送元(今通っている施設)から移送することが可能かどうか
確認し承諾を得る必要があります
移送をする前提として
移送先だけでなく移送元の承諾が必要です
移送元の承諾なくいきなり当日運び出したり
承諾なく移送先へ持って行くことは出来ません
小さなクリニックであれば移送は搬出搬入ともに受けていないクリニックも中にはあります
また、診察を受けることが必須かどうかも移送先・移送元に確認が必要です
診察を受けなくても受付での対応と電話だけで済む場合も中にはあります
また
移送をどのように行うのかも重要です
移送先へは凍結容器を自分で持っていく事になるのか
宅配便が利用できるのか
凍結細胞移送専門業者を利用するのか など
いくつかの選択肢があります
移送方法については移送元(移送先)から指定される場合もあります
例えば当院の場合でしたら当院の容器を使用する場合は宅配便は利用できません
先日当院が対応した例では宅配便での移送でと指定されているケースと
移送業者利用が指定されているケースがありました
料金に関しても様々なケースがあります
当院の場合でしたら出る分には費用は掛かりませんが(22.4.30現在)
施設によっては手数料がかかる場合もあります
移送先には凍結保存費用がほぼ間違いなくかかると思います
当院でもかかります
凍結方法も施設によって様々です
多くのクリニックが超急速ガラス化凍結法を応用しているデバイスを使用していると思いますが
ごくまれに融解液を別途発注しなければ対応できない場合も想定されます
その場合は移送先で移植の時(胚を解かす時)に追加料金がかかる場合もあります
移送というのはある程度の決まった手順はあるものの
基本的には個別での対応となります
患者様は移送方法や日程などを移送先・移送元と打ち合わせをしなければなりません
なので冒頭に申しましたようにある程度手間がかかります
当院で配送の際にご確認いただきたいことはHP上に掲載してございます
スムーズにお話を進めるために
事前にご確認をお願いいたします