うめだファティリティークリニック

培養士の山本です

 

 

シャーレの中の培養液に

卵子と精子を入れて自然に近い受精を試みる方法を

「一般体外受精法」と言います

1978年から長きにわたって行われてきた受精法です

 

この受精法は培養士が行うのは精子の処理くらいで

あとは卵子を移動したり精子をシャーレに規定量入れるくらいです

顕微授精に比べるとはるかに培養士の手が介在しない方法です

それ故に、受精の可否は卵子と精子にゆだねられると言えます

 

 

もちろん理想的な受精率が得られることも多い一方で

ほとんど受精しなかったり全く受精しないという事もあります

これを一般的に受精障害と呼びます

 

 

精子の所見が悪かった場合は

基本的に医師から顕微授精の指示が出ます

精液の調整中にうまく精子が集まらなかった場合なども

同じように顕微授精に変更となる場合があります

つまり、一般体外受精法を行うまでには

いくつかの関門がありそれを通過した場合にのみ実施されるので

所見の悪い精子だったから受精しなかった、という事はありません

 

受精障害の原因は

今の所不明です

 

精子が入れたとたんに動きが悪くなっている場合があるのではないか

と疑ったこともありましたが

3時間後4時間後も精子は普通に動いています

 

 

 

 

受精卵が思うように得られなかった場合

次回の採卵は顕微授精を勧められることとなります