うめだファティリティークリニック
培養士の山本です
複数回精液検査をされている方で
運動率の変化(主に低下)を気にされる方もいらっしゃいますが
精子の運動率の変化は理由・原因がわからないことがほとんどです
例えばですが
強いストレス、睡眠不足や不摂生など、その他体調不良
喫煙、精液採取から当院へお持ちいただくまでの環境など
精液所見は様々な要因で値が変わります
強く思い当たる点があったとすれば
それが大きな原因である可能性はありますが
思い当たる点がない場合は分からなことがほとんどです
これを信頼に足るまで比較検討する場合
例えば喫煙が自身の所見にどこまでが影響するかどうか調べる場合は
タバコを吸わない時期の精液検査と
吸う時期の精液検査を相当数積み重ね
さらにその他の要因(ストレスやその他の不摂生)を排除しなければ
喫煙がどれだけ自身の所見に影響を与えているのかはわかりません
運動率が低下した原因をそこまでして知る必要があるかと申しますと
実際のところ顕微授精の場合であれば
最低でも卵子の数さえ精子を確保できれば技術的には問題ありませんので
個人的に研究欲や探求心があり強く知りたいというご要望がない限りは
何度も足を運んで検査をする必要もないのではないか…と言う気もします
少し話は逸れますが
不妊治療中は男性も不摂生や喫煙をはじめ上記のような事は出来るだけ避けて
健康に過ごした方が妊娠への近道になると思います
運動精子がいればそれでよいかと言うと
精子がDNAレベルで損傷している場合もあります