うめだファティリティークリニック
培養士の山本です
先日、これから培養士になる人への個人的見解を書きましたが
その先にあるかもしれない転職事情についても
書こうと思います
胚培養士は入れ替わりがほかの業界に比べて多いかもしれません
人間関係や培養士という仕事が合わない事を理由に退職(転職)もあるでしょうから
そのあたりはほかの仕事と離職割合は同じかもしれませんが
培養士はほかの一般的な会社員に比べて若い女性の比率が高い仕事なので
やはり結婚や出産を機に一旦退職される方の割合はほかの業界に比べて多いかもしれません
転職する際は資格の有無と業務がどこまでできるか(主に顕微授精ができるか)が問われます
上記をクリアできていれば有利ですし
クリアできていなければ場合によっては応募資格がない場合もあります
資格試験はともかく、顕微授精必須はたまに見ます
書いていないだけで実質それを求めている施設もあるかもしれません
培養士は技術職ですので
施設側がそれを求めるのもある種ご尤もであると思います
先日の記事に
新卒の際のコネは場合によっては入職後不利に働くこともあるので注意が必要と書きましたが
中途採用の場合はむしろコネがあるなら使っていったらいいように個人的には思います
もちろん状況にもよりますが
施設サイドとしてもできるだけ有能である可能性が高い人を雇いたいので
例えば業者さんや同業界の培養士・看護師・ドクターの紹介などがあれば
有利だと思います
大学の教授が生徒を施設に紹介するのと
転職活動で業者や同業界の人が紹介をするのとでは
若干意味合いが異なると思います
しかし前提として
転職となると今いるところを退職することになるわけですから
紹介してくれた方に迷惑にならないように注意しなければなりません
あとは
培養士業界は非常に狭い業界なので
あまり印象の悪い退職のしかたをすると
次の職場にも伝わり悪印象となる可能性があるので注意が必要です
業界が狭いという点では
例えば募集をかけて中途採用で面接に来た人が近隣で働いていた場合は
元いた職場や業界内にその人がどんな人か非公式に聞いて調べることもできるくらい狭いです
「施設間で関係性が悪くはないのか」と問われると
そういうところもあるにはあるかもしれませんが
出身大学で培養士同士がつながっていたり
近隣の施設が勉強会でよく顔を合わせて情報交換が行われていたり
施設間で飲みに行くということもあるので
あまりに態度が悪い・技術力が低い場合なんかは
悪い噂として伝わってしまうかもしれません
仮に、例えば、万が一にも今いる職場をやめて転職したいと考えていたとしても
やはり人として謙虚な姿勢と培養士としての技術の研鑽は必要です