うめだファティリティークリニック
培養士の山本です
保険適用での不妊治療を行うには
移植の回数に制限があります
その制限回数が来てしまったら
出産するまで回数のリセットはされません
(詳細は厚生労働省HPをご覧ください)
ここで重要なのは「移植回数」であり「移植個数」ではないんですね
つまり6個胚が得られた場合
1個ずつ戻せば6回移植
2個ずつ戻せば3回移植した事となります
(2個移植に関しては学会ガイドラインやクリニックの方針によりできない場合がございます)
後者の方が回数的には少なく済んでしまうわけです
上記を見ると移植回数を減らすために
2個ずつ戻した方がいいのではないか、と思われる方がいらっしゃるかもしれません
しかしご存じの方もいらっしゃるかと思いますが
2個移植した場合は双胎(双子)となる可能性も上がります
患者様の中には双子が欲しいと思われる方もいらっしゃることは私も承知しておりますが
双子出産には多くのリスクが付きまといます
厳しいことを申しますと
街中で見ている双子たちは当然無事生まれてきている子たちだけしか見えません
生まれてこれなかった双子を目にすることは、当然ないわけです
私は医師ではありませんので
双胎出産時のリスクの詳細についてここに書くのは控えようと思いますが
例えば早産、妊娠高血圧症候群などが挙げられます
ネットで検索すると産科の先生方が書かれている情報が多数でてきますので
ご興味のある方はぜひ調べてみてください
当院では学会のガイドラインを遵守した移植個数で移植を実施しております
双胎は母子ともに危険が生じる場合もございますので、当院としてもできるだけ避けたいと考えております
移植に関しては医師の診察をお受けになり
2個移植する際もそのリスクについて十分ご理解いただいたうえで実施することになります
なお、かなりの低確率ではありますが
1個だけ移植をしても双子(一卵生双胎)になることはございます
これは移植個数を減らすことで避けることはできません