うめだファティリティークリニック

培養士の山本です

 

 

患者さまとお電話でお話する際に

「卵って減っていくんですね」とのご意見を頂戴する事があります

受精数や胚盤胞到達率などが100%ではないので

先へ進めない卵子が出てくる、という事です

 

 

最初から数を挙げると

卵胞数が最も多い数ではないでしょうか

見えていた卵胞全てに穿刺できるとは限りませんが

ここから採卵で取れる卵子は穿刺した数のうちおおよそ50%くらいです

 

次に成熟率です

卵子が未熟であれば受精能力がありません

また、卵子が死んでしまっていても受精は出来ません

個人差はありますが当院の場合2割程度未熟卵・死亡卵が確認されます

 

次に受精率です

8割ほどは受精しますが

ここでも2割程度

受精しない卵子や異常受精、死亡卵が見受けられます

 

 

ここからは数日が空いて

胚盤胞到達率です

45%~50%は凍結可能な状態に育ってくれますが

残りの半数近くは妊娠の見込みがない為

凍結せずに終了となります

 

 

以上をまとめると

 

取れるかどうか

成熟しているかどうか

受精するかどうか

胚盤胞になるかどうか

 

これらのハードルを越えていくことになります

うまくいけばほとんど減らない場合もありますし

残念ながら多くがどこかで減ってしまう場合もあります

上記の確率は全て平均値ですので

患者さまによって大きく変動します