うめだファティリティークリニック
培養士の山本です
今日は普段胚を培養したり受精作業を行う空間「培養室」について書こうと思います
培養室はたいていのクリニックでは機械が所狭しと置いてあり
「ゆとりがある」と胸を張って言えるのは
新規開院やリフォームした一部のクリニックの一時期のみではないでしょうか
「どこに何を置くか」
「ヒトの動線をどう確保するか」
これらについて悩まされているクリニックさんも多いと思います
当院もスペースの有効活用については
その都度試行錯誤を重ねています
培養室でよくある悩みなのが
胚の凍結保存用タンクが増えていく悩みです
毎日のように胚を融解・移植しているとはいえ
通常はそれを上回る胚の凍結があるので
凍結保存用タンクの数が減ることは通常ありません
当院は2年前にタンクのために架台を3台新調したので
すこしはゆとりがあるタンクスペースになったように思います
将来を見越してあと1台入るようにしています
細い隙間はデッドスペースになりがちですが
隙間が活用できるスチールラックが売られていたので
これも2年ほど前に購入しました
整理整頓こそアクシデント防止への第一歩と考えております
インキュベーターの下も活用スペースになります
この写真の架台は小さなタンクであれば収納可能です
この架台はインキュベーターメーカーASTECさんに
タンクが入る高さのものを特注で作ってもらいました
クリニックさんによっては培養室とは別に
事務作業などが出来る「前室」があるところもありますが
当院の前室は事務作業するには些か狭いので
培養室内に事務スペースを設けております
棚は最初からついていたわけではなく別商品を後付けしました
簡単にではありますが背面は固定してあります
まだまだ改良したい点はありますが
お金がかかる事でもありますので、そこは少しずつですね
余談になりますが
昨今SNSで不適切動画が散見されます
くら寿司を展開するくらコーポレーションは
食材を不衛生に取り扱った(その後動画を配信した)とされるアルバイト店員に対して
法的措置を取ることを決めたそうです
安心安全の為にも、一消費者としてこのような対応には賛成です
当院・当培養室は信頼性・透明性ある環境を維持できるよう
心がけております