うめだファティリティークリニック

培養士の山本です

 

検索エンジンでなにか言葉を検索しようとすると

検索ワードの候補が色々出てきます(設定にもよります)

この前何気なく「培養士」で見ていたら色々候補が出てきたので

今日は独断と偏見を交えつつ、検索ワード候補の解説したいと思います

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「培養士になるには」

培養士になりたい人がいる、そしてこの候補が一番に上に出てくる

うれしい話ですね

シンプルに培養士の仕事がしたい場合としてお答えすれば

体外受精を行っている施設の培養士募集に応募して採用されれば

培養士になれます

未経験者歓迎のところもあれば

生物系の学部卒限定・培養士経験者限定など

応募資格は施設によって様々です

病院・クリニックに採用さえされれば認定資格がなくとも培養士にはなれます

(そもそも培養士の認定資格は培養士経験がないと取れません)

 

 

「培養士 年収」

早くもシビアなワードが来ましたね

年収については関連した内容で一度書いたことがあります

答えとしてはピンキリです

正社員で年収200万円台と言うのは私は聞いたことがないですが

若手で300万円台の人は結構いると思います

超がつくほどベテラン培養室長で1000万円超えという人も

数は少ないですがいるにはいるでしょう

頑張り次第でもありますし、いろいろな見極めも大切です

まじめに思慮深く仕事に励めば相応のお給料が頂けるはずです

それは培養士業界に限らず多くの業界で共通の事だと思います

 

 

「培養士とは」

かなりシンプルな検索ですね

体外受精を行う際、受精させたり受精卵(胚)を培養・管理する専門の職業です

細かく言えば

採卵時に顕微鏡下で卵を探し出す作業

一般体外受精の際の卵子や精子の操作

顕微授精の際の機械の操作

培養関連の機械の管理

胚の観察・移動・凍結・融解

凍結胚の維持管理

こんな感じです

仕事中はほとんど培養室にいます

顕微鏡を見る時間もそれなりに長いです

 

「培養士 求人」

新たに培養士になりたい人が探しているのか

転職を考えている人が探しているのか…

クリニックや病院のホームページに直接記載されているか

日本卵子学会や日本臨床エンブリオロジスト学会のHPにも

培養士募集情報が記載されています

当院は募集していませんが、培養業界は基本的に慢性的な人手不足です

 特に都心から離れた地方のクリニックなんかは深刻な場合もあります

 

「培養士 腕がいい病院」

当院です。

というセールストークはひとまずは置いておくとして

よほど教育が行き届いていなかったり

下手な培養士ばかりでない限り

たいていの病院・クリニックは大丈夫だとは思いますが

こればっかりは何度か治療を試みて結果を見てみないとわからないものでもあります

培養士の腕だけでなく刺激法や培養器や培養液の合う合わないも

幾分影響はあるとは思います

 

「培養士 資格」

日本卵子学会と日本臨床エンブリオロジスト学会から

学会認定資格試験が実施されています

規約が変わることもしばしばあるので

詳しくは学会ホームページをご覧になった方がいいと思います

ちなみに、培養士は国家資格ではありません

学会認定資格(民間資格)です

 

 

「培養士 大学」

培養士専門の学部・学校はありません

医療系・生物系・農学系・獣医学系・薬学系など

これらの学校を卒業した人が培養士になっているケースが多いです

臨床検査技師の資格を取ってそこから培養士になる人もいます

数は少ないですが、胚培養士の養成を目的とした

教育カリキュラムが実施されている学校もあります

 岡山大学では実施されていますね

 

「培養士 ブログ」

どんな培養士が働いているかわからないと不安に思う方もきっといらっしゃいますよね

そんな思いから当院では培養士ブログを立ち上げました

おかげさまで

当院の培養士ブログはyahoo検索では

2番目~4番目くらいには検索結果が出るようになりました

たくさんの方にご覧いただけているのは非常にうれしい話です

他の培養士さんのブログもしばしば拝見しています

違った角度の切り口が多く見受けられるので

いち培養士・いちブロガーとして楽しく拝見しています

 

 

「培養士の腕」

上記の「培養士 腕のいい病院」と被りますね

そこの病院の培養士さんが人並みに努力されていたら

受精率は安定しているはずです

培養士経験5年と10年と20年でどれだけ違うかと言われれば

上記のように努力さえされていれば

平常時の受精率はそこまで大きくは変わらないとも思います

トラブルシューティングに関しては経験がモノを言うとは思いますが

それも結果として出るのは全体の数パーセントの差ではないかと思います

その数パーセントが大きいという話ももちろんあるかとは思いますが

その為に培養士の評判がいい遠くのクリニックまで通うのかと言われれば

私はそれよりも医師との相性の方が先に出てくる話だと思います

 

 

「培養士 給料」

年収と同じですね

 

ざっと書きましたがこんな感じでしょうか

(全てあくまで個人の感想です)

ちなみに「胚培養士」で検索してもおおむね同じ候補が出てきます

唯一「胚培養士 将来性」と言う項目が異なるように思いますが

それは以前書いたことがあります

 

これだけ候補が上がるということは

世間的に培養士が知られてきているという事でしょうか

私も偉そうなことが言えるほどの立場ではありませんが

業界の人間としてはうれしく思います