うめだファティリティークリニック
培養士の山本です
ここ最近急激に寒くなりましたが
精液をご持参される場合は温度管理にご注意ください
精子は低温にも高温にも弱く
温度変化にさらされた場合は多くの場合運動率が下がります
それに伴い
人工授精の場合は妊娠率が下がる恐れがあり
体外受精の場合は顕微授精一択になる場合(一般体外受精ができない場合)もあります
温度を維持する工夫としては
スープジャーのような採精カップがすっぽり入る保温容器に
採精カップごと入れてご持参されたり
保冷剤を36度のお湯で温めておいて
ご持参される際に保冷バッグなどに一緒に入れてご持参されるなど
温度を維持することが大切です
(保冷材は温めれば保温材にもなりますし保冷バッグも同様です)
ここでご注意点として
カイロを直に精液カップに当ててご持参されると逆に暑すぎて精液に悪影響です
あくまで36度～37度程度に温度を維持することが大切です
「冷えてしまったのですが大丈夫でしょうか」というご質問を受けたことがありますが
大丈夫かどうかはっきりとはお答えできません
影響がどれほど出るかは個人差がありますし
どれくらいの温度にどれくらいの時間さらされたかによっても変わると思います
さらに
当院で検査できるのはご持参された時の精液の所見ですので
射出直後の状態からどう変化したかはわかりません
冷えていた場合は寒さで運動率が低下している可能性はありますが
元から運動率が良くなかった可能性ももちろん否定できません
当院採精であれば提出後すぐに検査しますので
上記のように寒さの影響を受ける恐れはありません
