こんにちは
培養室の山本です
時折、患者さんより
「取り違え防止のためにどのような取り組みをしていますか?」
とご質問を受けます
大切な卵・精子・胚ですので
ご心配ごもっともです
今日は培養室で実際に行っている取り違え防止策をご紹介いたします
1、ダブルチェック
当然の事ですが
受精時・培養液交換時・凍結時・融解時・移植時
全てダブルチェックを行っています
採卵から移植まで最低でも10回以上のダブルチェックを通ってきています
卵子や胚だけでなくもちろん精子の処理の際も
容器を移し替えるとき・融解時・凍結時 全てダブルチェックを行います
余談となりますが
当院では入職者がダブルチェックが出来るようになるまでに
数週間~数ヶ月要します(期間の長さは経験によります)
それほどダブルチェックとは責任が重い仕事なのです
2、1作業台1検体
これも当然の事ですが1度の作業は1検体のみです
作業台(クリーンベンチ)の上にいくつも検体を置きません
作業中の作業台にはどなたの胚を操作しているか明示するようルール化されています
3、1インキュベーター1検体
インキュベーター(培養器)も1人で1台(1扉)使用しています
同じ空間内に2検体置かないことで取り違えを防止しています
4、名前は漢字表記
患者さんの表記は名前はひらがなやカタカナではなく
あえて漢字表記としています
ひらがなやカタカナよりも違いが認識しやすいからです
5、色を分ける
名前だけでなく色でも認識できるよう
周期ごとに患者さんには色が決められ
全ての容器・検体・培養液にはその色で記名しています
6、業務予定の明確化
その日一日の予定は担当制にしており
誰がその日の対応をしたのかは明確に記録として残るので
担当が一日の最初から最後まで責任を持って対応するよう
システム化されています
以上が当院で取り組んでいる取り違え防止策です
教育制度やルーチンワーク面・動線・システム面での細かなものを挙げれば
他にも多くのものがありますが
大別しますと以上に挙げた6つとなります
取り違え防止についてお聞ききなりたい場合は
お気軽に培養士までお問い合わせください