うめだファティリティークリニック
培養士の山本です
受精確認や胚の発育確認の際によくいただくご質問の一つに
「卵は正常なのでしょうか?」というご質問はよくいただきます
以前にも書いたかもしれませんが
正常受精・正常な発育スピード=胚が遺伝的に正常
というわけではありません
正常受精とは
「受精の反応に関して異常が見受けられない」
という意味です
正常受精でも染色体(遺伝子)が異常である可能性は否定できません
染色体が異常とは、平たく言えば流産の危険性が高いということです
受精後発育が進み正常な進行具合・理想的な発育であったとしても
異常の場合はあります
グレードの最高評価であるAAの胚盤胞に関しても
染色体の異常の可能性はありえます
つまり
ある特定の胚に対して
問題が全くない、と言い切ることは出来ない
という事となります
少し話がそれるかもしれませんが
それを検査するのがPGTAということになります
しかし、PGTAは取った細胞の染色体数が正倍数性か異数性なのかを検査するものであり
胚盤胞を構成する全ての細胞が正常であるとは断定できません(モザイク胚である可能性)
また、必ず着床するとも言えません
その点に関してはご注意が必要です