うめだファティリティークリニック

培養士の山本です

 

 

先日の検索シリーズより培養士について書いていますが

培養士にこれからなる人が検索しているであろう内容が多かったので

これからなろうと思っている人に向けて

想定しうる培養士の苦労について私見を述べようと思います

 

私が苦労していることではなく

人によっては苦労と感じるであろう内容です

 

 

 

施設にもよりますが

培養士は勤務時間中は基本的に培養室で過ごすこととなります

閉塞的な環境なので

屋外でバンバン活動したい人にとってはストレスかもしれません

ちなみに培養室はクリーンルームとなっているので

当院の場合はマスク・使い捨ての不織布キャップを長時間着用することとなります

 感染症に関係なく培養室にいるときは基本的にマスクです

 

 

 

 清潔な操作を求められますので

手を洗ったり消毒するタイミングが多いです

朝来た時、お手洗いから帰ってきた時

休憩から戻った時、清潔操作の前など

クリニックにもよりますが1日に業務中だけで10回近く

洗うタイミングがあるかもしれません

肌が弱い人には気になる話かもしれませんね

 

 

 

培養士が複数在籍している場合は

その方たちと培養室内で勤務時間中ずっと過ごすことになります

他の職種でも同様だと思いますが

社会人であり仕事をする以上人間関係は存在します

 

培養士1人勤務の施設は培養士間の人間関係はないかもしれませんが

その分医師や看護師などとのコミュニケーションが大切となりますので

仕事中のコミュニケーションが皆無とは言えないと思います

培養士1人の施設は割合的に少ないですし

未経験者が入れるケースもごく稀です

 

 

 

培養士は精子も扱うので精液を調整する業務があります

実際培養士になった人が精液の調整が苦痛だとは聞いたことがないですし

私自身何年もやっているので特別何も思いませんが

もしかすると最初は抵抗がある人がいるかもしれませんね

 

 

 

精液の操作には手袋を着用していますが

看護師や検査技師の方同様

適切に対策を行わなければ感染症に感染する危険のある仕事でもあります

 

 

 採卵は後の業務の都合などから

朝早くに行われる施設が多いかと思います

培養士もそれに伴い規定の時間より早く来なければならない日もあるので

朝が弱い人は大変かもしれません

 

 

 

培養士は施設に所属し医師の指示のもと業務を行います

培養士が診療行為を行うと医師法違反となりますので

培養士主体で治療を進めることなどは出来ません

ほかの業種では独立開業される方などもいるかと思いますが

培養士が培養技術のみで独立したという話は聞いたことがありません

培養液や凍結デバイスを開発して独立するなど

培養「関連」の事業では独立可能かも知れませんが

そういったケースは培養技術以外の様々な能力が求められますので

かなり特殊な例だと思います

 

 

以前にも書きましたが責任は非常に重い仕事です

他のお仕事でも責任が重い仕事はたくさんありますし

どの仕事がどれくらい責任が重いかなどは比較が困難です

責任が軽いと言える仕事のほうが少ないようにも思いますが

一般的には胚を操作する事にプレッシャーに感じる人は多いと思います

 

 

 

拘束時間が長いかどうか

給料が安いかどうか

激務かどうか

人間関係が良いかどうかは

施設によるとは思います

培養士業界全体に決まった傾向があるとは

個人的には思わないです

 

 

ざっとですが挙げるとこのような感じでしょうか

他にも人によってはいろいろあるかもしれませんね