うめだファティリティークリニック
培養士の山本です
今日は最近増えてきている卵子凍結について
メリットデメリットをあげてみたいと思います
メリットとしては
若いうちの卵子を凍結することができる、という点です
例えばですが25歳で卵子と凍結したとして
35歳で使用（融解・受精・移植）したとすると
10歳分若い卵子で体外受精することが可能です
受精率・妊娠率・流産率は卵子年齢に大きく左右されますので
その点は大きなメリットと言えます
デメリットとしましては
まずお金がかかります
採卵費用・凍結費用・保存費用が
保険診療の対象ではないので自費診療扱いで費用が掛かります
パートナーと自然妊娠に至って凍結卵子が不要となった場合は
民間保険のような意味合いはあったかもしれませんが
払ったお金を無駄だったと感じる可能性もあるかもしれません
取った卵子を使用する場合は顕微授精一択となります
これは卵子側の都合なのでおそらくどこのクリニックも一緒です
その後培養→移植（他にもいい胚が得られれば凍結）という流れとなりますが
この時にも費用は掛かります
そして採卵をしなければ卵子は取れないので
通院の上、薬の投与も必要ですし
採卵日はお仕事はお休みしていただく可能性が高いと思います
場合によっては多少痛みも伴います
ここまで書くとデメリットの方が多いのではないかと思われるかもしれませんが
卵子と言うのは基本的に若返ることはありません
卵子は生れる前から体に存在しているものなので
25歳の方の卵子はおおよそ25年間体にあるもので
35歳の方の卵子はおおよそ35年間体にあることになります
見た目が若いなどは関係がありません
つまり考えようによっては
通常お金では買えない時間を買うのが卵子凍結、と言えると思います
